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横浜市長に公開質問状-18区カジノ反対有志の会

横浜18行政区カジノ反対有志の会は、3月10日、林市長に公開質問状を提出した。文書は記者会見後に市議の各氏にも手渡された。回答期限は19日としている。以下報告と質問状全文です。

/////報告/////

皆様へ

「港北の会」大塚です。
今日(10日)の一連の行動について、世話人の代表として報告します。
三つの連続した活動をしました。

①記者会見 ②市長への公開質問状の手交 ③全市会議員への②の報告

平日のお昼を挟む時間にも拘らず、横浜市各所から19人の方にご参加頂きました。
記者も、市も、 市会議員各会派の受付も、市民の熱意に圧倒された筈です。私たちの心意気は確実に伝わったと思います。

①記者会見
12時から40分ほどの記者との遣り取りでした。幹事社は朝日新聞。加えて神奈川新聞、東京新聞、産経新聞、日本経済新聞、共同通信の6社。
この記者会見に臨むにあたり、必要に迫られて、このML上の集まりを「18行政区カジノ反対有志の会」としています。代表は置いていない。私は、代表ではなく、あくまで世話人の一人で、②の申し入れに当たっての代表だと伝えました。
記者さんたちが長く対応してくれたこともあり、それなりに多くの方が発言しました。
記者からの質問で いちばんキツカッタのは、この「18有志の会」 が住民投票条例請求の「市民の会」とリコール請求の「リコール運動」の両者とどう関わっていくのかを問うものでした 。
街頭での受任者募集、中止された住民説明会、市会傍聴の3つの現場を重視して、市民との対話、市長との直接対峙、世論の喚起を狙って活動している。住民投票条例請求での本署名から、リコール署名へとどのように繋げていくのかを模索している。二つの運動の接着剤、結合手となれるよう活動を目指している。と回答しています。

②市長への公開質問状の手交
市側の対応は、田中課長氏が体調不良の為、山本課長補佐(IR推進課担当係長)と畑さん(名刺はもらえていない)の二人。小一時間の遣り取りでした。
こちらが拘ったのは、回答期限の19日までの回答を要求したところです。
とくに、質問状の第一項にある、コロナウイルスの影響で市民説明会が中止され、市民生活にも不自由さが増す中で、市は何故カジノ整備の手続きを止めないか、の回答は待ったなし、と迫りました。
「公開質問状」が今何通、市に届けられているか、現在、市が抱えている質問書が何通あるか、については、直ぐにでも回答を貰える筈です。
また、市民説明会、パブコメの対象となる横浜「市民」とは何なのか、その範囲を根拠とともに明示するよう、要求しました。

③全市会議員への②の報告
市会棟を訪れ、各会派の受付に全議員宛ての封書を届けました。封書の中は、市長宛の文書と全く同じものです。受領書の画像を添付します。(個人会派の受領書はありません。)

①②③の全て、ほんの一コマを切り取っただけの報告です。
ご参加の各位から、独自の視点からのご報告があると思います。

今日の行動を、23、24日の連続行動にどう繋げていくのか、また、行動提起をしていきます。
取り合えず、以上です。

大塚要治拝

/////質問状/////

令和2(2020)年3 ⽉10 ⽇

横浜市⻑
林⽂⼦殿

18⾏政区カジノ反対有志の会
申し⼊れ代表・⼤塚要冶

私たちは「18 ⾏政区カジノ反対有志の会」と申します(別紙に私たちについての説明資料を添付しました)。
私たちは、市⻑が推進しようとするカジノを含むIR(カジノIR)に対して重⼤な疑念を持ち、市⺠説明会や市会本会議の傍聴などで市⻑の発⾔を注視してきました。特に現在開催されている令和2 年第1 回市会定例会では、カジノIR問題に対してきちんとした答弁がなされるものと期待して傍聴を続けてきました。
しかしながら後述する内容を含め、議員の質問に答える質疑となっていないと判断せざるを得ません。質疑とは、議員の質問に真っ向から対応した答弁を⾏って初めて成り⽴つものであり、傍聴席から拝聴するかぎり⺠主主義に重⼤な禍根を残す結果を⽣むと⾒做さざるをえません。
残念ながら今市会では今後、本会議でのカジノIR 整備とその予算案に対する質疑が予定されておらず、私たち市⺠は市⻑が今後どのような回答を⽰すのか、⾃分たちの⽬と⽿で確認することができません。
このため、以下の問題点を公開質問状という形で質します。本会議が終了する3⽉24 ⽇より前の3⽉19 ⽇までに必ず⽂書による回答をお願いします。

(質問1)カジノ関連スケジュールの停止について

2 月21 日の市会本会議で、立憲国民フォーラムの今野典人議員は、新型コロナウイルス感染が拡大し、6 カ所で行う予定だった市民説明会も中止になったとして、「予算案や『横浜IR の方向性』の素案に対するパブリックコメント(パブコメ)募集などカジノ関係のスケジュールを中止すべきではないか」と質問したが、市長は一切答えなかった。あらためて、今野議員の質問と同じ内容の質問をしますので、市民に回答していただきたい。

(質問2)パブコメ提出の延期について

新型コロナウィルス感染拡大では、横浜市も市長の指示で全国の小中高校と同様、全面的に休校を余儀なくされ、児童・生徒を抱える母親たちが対応に追われている。特に一人親の世帯では深刻な状況になっている。また市立の公的施設が一斉に閉館や入館不可となり、市民生活に多大な影響が出ている。既に国税庁は確定申告の提出期限を1カ月延長するという柔軟な姿勢を打ち出している。安倍晋三首相は新特別措置法で住民の行動を規制する緊急事態宣言を視野に入れているという。こうした環境下、市長はパブコメの提出期限を延長する考えはないのか。あくまで強行するのかどうか、考えを伺いたい。

(質問3)何のためのパブコメか、目的について

このパブコメに対して、市長は記者会見で「反対が多くてもIR は止めない」と発言した。では、なぜ、何のためにパブコメを求めるのか。また市民からの意見を無視するという姿勢は、昨年8 月までの「市民の意見を伺って」という公約とは正反対であり、その理由を説明願いたい。

(質問4)市民説明会の回答準備状況について

市はこれまで18区の3分の2に当たる12区で市民説明会を行ったが、その際、会場で質疑されなかった市民からの疑問に対して3区(中、神奈川、西)分しか市のホームページで回答していない。残る9区の回答の準備状況を教えていただきたい。

(質問5)山下埠頭の土地処分について

IR カジノ予定地である山下埠頭の土地処分について、2 月26 日の本会議で無所属の井上さくら議員が次のように質問した。「市は山下埠頭の土地について1 平方メートル当たり34 万円なので、47 ヘクタールで1598 億円と回答したが、付近の路線価は1 平方メートル当たり100 万円であり総額4700 億円になる。事業者は時価の3 割以下の評価額で、なおかつ40 年も借りることができるがどうか」と。この指摘は正しいのか、回答を求める。また市長は井上議員の質問に直接答えず「先行する新港埠頭の価格を基に算定した」と回答しているので、新港埠頭の評価額、売却なら売却額、貸し付けなら貸付額と貸し付け期間の文書を示していいただきたい。

(質問6)ギャンブル依存症調査の情報公開について

2 月26 日の本会議ではまた、神奈川ネットの平田いくよ議員が「市政調査権を持ってギャンブル依存症調査について質したが、回答は締め切りを大きくずらされた上、黒塗り文書の回答だった」と指摘した。市長は、市会などではギャンブル依存症対策を言っているが、対策の基礎となる調査結果をどうして黒塗りで回答したのか。なぜ開示あるいは公表できないのか。

(質問7)山下埠頭の強制代執行について

3月4日開催された市会予算第一特別委員会で、市は共産党の古谷靖彦議員の質問に答え、IRカジノの予定地である山下埠頭について、反対する横浜港運協会が移転要請に応じない場合は「強制代執行を研究する余地はある」と代執行に含みを持たせたと聞く。しかしIRカジノを管轄する赤羽一嘉国土交通相は昨年、国会審議で江田憲司議員の質問に答えて「一般論でいえば、地元の理解を得ることが肝要」と答弁している。ちなみに、政府の基本方針案では「IR区域の整備について、地域における十分な合意形成がなされており、IR事業が長期的かつ安定的に継続していくために不可欠な地域における良好な関係が構築されていること」が求められるとしている。こうした大臣の発言や基本方針案にもかかわらず強制代執行を行う考えはあるのか。「研究する余地」とは具体的にどういう答弁なのか、本心をお聞かせいただきたい。

以上、私たちの具体的な質問に対して、抽象的ではなく、項目ごとに具体的な回答を求めます。

質問項目の中にも記載しましたように、市長はお気づきでないかとも思いますが、新型コロナウィルスの感染拡大と、政府が振り回す対応策によって市民は混乱しています。政府の専門家会議は2 月24 日に「ここ1、2 週間が(感染爆発するか否かの)瀬戸際」と説明していましたが、期限を過ぎても感染終息の動きは見えません。「瀬戸際」はどんどん後退し、横浜市でも連日、新規感染者が報告されています。すでに市内ではほとんどの店でマスクが入荷していません。この混乱が続くと、市民生活への影響は必至であり、市民は疲弊しきるのは間違いありません。市長は今こそ市民の命に関わる緊急対策に全力を投入すべきであり、市民の窮状を無視してカジノばかりを推進しようとするならば、「コロナ(ウイルス対策)よりカジノ(推進)」との誹りを受けることになりかねませんので、誠実な回答をお願いします。

以上

18行政区カジノ反対有志の会連絡先
大塚要冶(090-3593-8813)、佐藤茂伸(070-6481-4362)

/////質問状(PDF)ダウンロード/////

 


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